月別アーカイブ: 10月 2011
【DTM/DAW】RME HDSP Mixer/Totalmix FX + Digicheck Mac
今更ですが、RMEにハードについて。。。 ここでは例としてHDSP Multifaceを例としてお話をしますが、RME社のハードであればほぼ共通です。(古いDSPミキサ無いのは除き) RMEのハードはかなり優秀で、抜群の安定性はもちろん様々な自由度があるのですが、 そのなかのひとつにTotalmix(HDSP Mixer)があります。自分なりの使い方とか書いてみたいと思います。 この地味な三列フェーダー群が、通常のデジタルミキサー真っ青の素晴らしいDSPミキサーソフトです。 上段が入力、中段がDAW(PC)の出力、下段が出力となっており、選択した出力に対して全ての入力と全てのDAW出力を任意にパッチング&ミキシング出来るという脅威のミキサーです。使い方次第で相当色々出来ると思います。 で、初歩的な使い方としましては、、、プリセットを利用して、DAWメイン出力をアウト経路を複数用意してモニター経路として使う方法です。うちではout 1-2がメインのBluesky Mediadesk(5)2.1、3-4はマランツのアンプ経由でTANNOY CPA-5、5-6はsonyのラジカセMZ-S5に接続してあり、各々プリセットの出力を1-2から1-2 / 1-2から3-4….としておきます。シーンを切り替えるだけでモニター経路が変更出来ます。アウトボード等への経路数が犠牲になりますが、アウトを余らせている場合は追加投資なしでモニターコントローラーのようなものが手に入ります。DAは共通なので別途モニターコントローラーを挟んだ時のような音質変化もありません。(ボリュームコントロールはこちらでやってしまうとデジタルフェーダーですが、まぁ善し悪しだと思います、モニター側でもどちらでもご自由に) もちろん任意の入力にハードシンセを繋いでおけば数にも寄りますがミキサー要らずです。ダイレクトモニタできますので。。。 そして地味に便利なのがLoopBack機能。 任意の出力をctrl+クリックで、画像のように赤くなります。そうすると出力している音が入力に入って来ます。 余談ですが、新しいハードに対応するTotalmixFXでは、大分解りやすくなってるみたいですね。。。 これにより、「鳴っている音を録音する」という地味な割に面倒な作業があっさりと実現出来ます。 これによる併せ技ですが、Mac版Digicheckの出力信号のモニタリングが出来るようになります。 Digicheckというのは、RMEのハードに付属する測定系のソフトですが、信号の情報取得をハードのFPGAから行っているため、CPU負荷もかなり少なく、またDAWが起動していなくても常に測定が出来ます。個人的には、音素材に聴こえないDC成分は混入してないかとか、位相がおかしくないかとか、iTunes聴いていてこの音源RMS突っ込んでる割にはどうだこうだ、とか気がつくのが速いので重宝しています。 しかしながらMac版Digicheckは現在β版で、いくつかの機能が未実装ですが、一番肝心なのに実装されていないのが 出力信号のモニタリングです。 入力に対してはアナライズできますので、最初は1-2の信号をSPDIFにミラーして、SPDIFからSPDIFに物理LoopBackして、それをモニターする、という手順で実現していたのですが、、、上述のLoopBackを使うと、そんな必要無かったみたいです。 入力1-2を利用していない場合、普通にLoopBackして測定ターゲットを入力1-2にすれば良いでしょう。僕のように1-2に何か使っている場合は、何か他の使ってないChに飛ばしてLoopBackさせたら良いと思います。 ちなみに入力信号に対しての相関メーターの使い道では、マルチマイクの位相チェックが素早く出来るという素晴らしい利点もあるという事がマニュアルに書いてありました。こういう所をしっかり書いてあるのもRMEに対する評価の高さの一環でもあります。デジタルオーディオについて深めに掘り下げてあったりとか、あとはSPDIF-AES/EBUの結線の仕方とか。 また、Logic関連のLoopBack合わせせ技ですが、オーディオファイルで貼付けた波形や、未確認ですが多分オフラインバウンスとかした波形に、「テンポに従う」チェックがオンに出来ない波形があったとします。それらは、所謂「リアルタイムで録音」してあげれば良い訳で(多分録音時にAppleLoopの情報を埋め込んでいる?)、前述のLoopBackでルーティングしてリアルタイムRecしてあげましょう。その後の波形はテンポに追従して非破壊で伸張させる事が出来ます。 自分は効果音作成で主に使いますが、絶妙に任意の音源の尺を変更しなければいけない場合等々、色々使い道があるのではと思います。